プロジェクトに良い効果をもたらした、Figmaが持つ世界観

前回の記事では、非デザイナーの私がFigmaでモックを作ったとき何が起きたのか?を書いてきました。

前回の記事はこちら:非デザイナーが知識ゼロからFigmaでモックを作った時の話

今回は、そもそもなぜFigmaが良かったのか?を書いていきたいと思います。

Figmaの最近

AdobeによるFigma買収の話が頓挫したのはつい最近の話です。

AdobeはXDというUIデザインツールを提供していますが、2022年9月にFigmaを買収・合併すると発表をしていました。規制当局の調査の結果、この買収は独占禁止法違反の疑いがあるとされ、断念することとなりました。

確かにUIデザインのツールという面においては、両社が提供していたツールに類似点はありますが、FigmaがAdobeのツールと決定的に異なるのは、そのツールの成り立ちにあると思います。

Figmaの成り立ち

Figmaの立ち上げ当時、そもそも当時のデザインツールは「一人で、かつオフラインで使うもの」という常識でした。創業者はそんな中で、既にプログラミング業界で流れができていた「オンラインでのコラボツール」をデザインの領域でも作ろうとしていたのです。

当初はそのまま「ブラウザ上で動くPhotoshop」を目指していた創業者ですが、その後ユーザーインターフェース(UI)の開発を行う機能に特化してプロダクトを開発。紆余曲折あったものの、InVisionやXD、Sketchといった類似のツールの中で、2020年頃にはUIデザインツールシェアの首位に躍り出て、その後買収の話があるなしに関わらず、現在までほぼそのトップの座を守り抜いています。

UIデザインツールの成長推移
UIデザインツールの成長推移

なぜFigmaは使われるようになったのか?

Figmaの特徴は主に以下の5点です。

  • ブラウザ上で使用でき、アプリなどのインストールは不要(デスクトップアプリ版も配信されている)
  • 無料で利用できる範囲が広い
  • 複雑なものでなければ初心者でも作業可能
  • 1つのファイルを複数人で編集することができる
  • 作成中の画面をURLで共有、編集してる画面を見せながらオンラインでのやり取りが可能(他ユーザのカーソルが表示される、見てほしいところをマークすることができる、コメントを残せるなど、オンラインでの相談に必要な考えうる機能は全て最初から利用できる)

特に4・5番目は、今までのデザインツールになかった、オンライン前提かつ、複数名での作業を想定されたものだった、というのが大きなポイントだと思います。

PhotoshopやXDなどでは、デザイナーが専門ツールで作成し一度書き出したデータをPDFで見る、または共有された画面から議論する、といった流れが一般的だったと思います。

そんな中で、Figmaはブラウザーベースで誰でも確認できる、さらに専用のアプリを入れれば手元のスマホでもモックとしてみることができる、という点がかなり画期的なもの、かつ、コロナ禍に入りリモート・オンラインでの開発を余儀なくされた世情にもマッチしたことが、ここまで広く使われるようになった要因なのではないでしょうか。

デザインをデザイナー内で閉じたものにしない

先述した通り、元々デザインツールは「一人で、かつオフラインで使うもの」というのが常識でした。つまり、デザインとは、その作成段階はデザイナーの中で閉じてしまっていて、開発チーム内で共有しながら作成を進めていく、というものではありませんでした。

そんな中、Figmaというツールの核となる「オンラインでのコラボツール」という考え方は、現在のオンライン前提のチームビルド、アジャイル開発といった潮流をうまく捉えたツールになっていると思います。

UIデザインは、全てのプロダクトにおいて重要な側面を担っています。

私がFigmaで作成したものは、ほんの最初の「実現したい世界観の共有」「多くの人を巻き込むための土台」の役割ではありましたが、このような世界観を持ったFigmaを活用したからこそ、チームでコミュニケーションをとることができたと感じています。

というところで、次回はこのプロジェクトで次に着手したMVPの作成までの話をしたいと思います。