※本記事はFigmaの使い方を説明するものではありません
モック(モックアップ)はアプリやWEBサービスなどを開発する際に、実際の開発に入る前にデザインやUIなどを確認する目的で作成するものです。
今回は非デザイナーの私が知識ゼロからモックを作成した時に思ったことを書いていきたいと思います。
プロジェクトの状況
当時のプロジェクトでは、属人化していたアナログな作業をアプリに落とし込み、全国で共有できるようにすることを目的としていました。(詳細を書けないためふんわりした説明ですみません)
そして開発を進める前に、ユーザとなる方々に、まずこのアプリの有用性を知ってもらい、賛同してもらう必要がありました。
ユーザの年齢層が60代以上が多かったこともあり、「今回のアプリを作る取り組みをどこまで受け入れてもらえるのか」を開発前に注意深く確認し、調整していく必要があったのです。
モックを作った2つの理由
このプロジェクトのおけるモックは、本来の使い方とは微妙に異なっていたのではないかと思います。WEBサイトやアプリ開発で使われる「モック」という言葉は、機能の要件が固まった後に、デザインやUIを確認するために使われます。
しかし、このプロジェクトにおけるモックは、機能の要件が固まり切っておらず、開発会社も決まっていない段階でありながら、「チーム内外でアプリが実現したい世界観を物理的なイメージを添えて共有したい」という理由で作成されました。
長くアナログで行われてきたことほど、アプリに置き換わった状態を想像することは難しいです。
そんなユーザや他部署の方々が多くいることが予想されていたため、各所へのプロジェクト説明の時に、ペーパーベースの資料だけではプロジェクトのメンバーの想いが伝わらない可能性がありました。
そのため、世界観をもっと抽象的にしたイメージ動画も合わせて作成し、世界観を動画で、実際にできるもののイメージをモックで、というように両端からビジュアル的に伝える方法を用意しました。
そしてモックを作ったもう一つの理由は、「ユーザにも開発に関わってもらいたい」だったと思います。
ペーパーベースの資料だけではアプリをイメージすることが難く、機能の一覧を見せただけでは意見をしてもらうことも難しいのではないか、という懸念があったため、モックを用意の上意見交換会へ臨みました。「ユーザから気軽に意見を出してもらうための叩き台」という感じです。
結果実際にアプリの画面のようになっているところを見て、ここにはもっと情報が欲しいとか、他にもこういった場合もあるからこうなってた方がいいとか、より具体的な意見を、事前の現状ヒアリングだけでは拾いきれていなかったところまで含めて出していただけたと思います。
所感
ということで、上記のような役割を持ったモックだったからこそ、外部のデザイナーにやってもらうのではなく、プロジェクトに初期からアサインされていた私がモック作りに挑戦した意義があったかなと今では思います。
次回は「なぜFigmaが良かったのか?」などを書いていきたいと思います。